チーズ専門店 アルパージュからのお知らせです。
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ヴァカンスの季節到来。
涼を求めて田舎にぶらっと、旅行も楽しいですね。
美味しいチーズやワインも是非ご一緒に。
済んだ空気といっしょに楽しむチーズは最高です。
地方発送(クール便)は毎日受け付けております。
メールにてご予約ができます。
今回のご案内メニュー
1. 新入荷・おすすめチーズのご案内
2.シャンパンに合うチーズとおすすめシャンパン
3.サヴォワとオーヴェルニュ/チーズに関わる人たちの意気込み
<vol.1>【フルム・フェルミエ】
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表示の価格は消費税込みです。
■新入荷・おすすめチーズのご案内
・トム デ ボージュ \662/100g
サヴォワ地方中西部に位置するボージュ山塊で作られるトムです。
山からは、氷河が作った透明度の高いアヌシー瑚
(サヴォワの宝石とも言われます)、保養地エクスレヴァンなどが見下ろせ、
牛がのんびり草を食んでいます。
同じトムでもトムドサヴォワは穏やかな風味を持ちますが、
こちらは、熟成期間も長く、塩分も強めでねばりがあり、
しっかりとした味わいです。
・エーデル ド クレロン \1974(1個220g)
夏版『モン・ドール』もみの木の樹皮に巻かれたさっぱりとした後味の
ウォッシュチーズ。スプーンですくって食べます。
・ローヴ デ ガリッグ \1155(約70g)
ラングドックの高原に生息する山羊『ローヴ種』のミルクから作られます。
ローズマリーやサリエットの香りがするのは、ハーブを
食べさせているからなのです。特に今の季節におすすめです。
・クロシェット \2363 (1/2カット可)
風鈴のような形の旬の農家製シェーヴルチーズ。
ほのかな酸味とねっとりとしたコクが楽しめます。
白ワインとどうぞ。
ホームページでのお知らせ
■シャンパンに合うチーズとおすすめシャンパン
<チーズ>
・シャウルス \735/100g
蒸し暑いこの頃。シャンパンやきりっと冷やした白ワインを
美味しくするチーズ。
キメの細かい組織がシャンパンの泡とゆっくり溶けあいます。
・ラングル \1838(1個 200g)
シャンパージュ地方の高原の名前の付いたウォッシュチーズ。
真中がくぼんでいるのが独特です。
人によってはそこにマールやシャンパンを注いで食べるとか。
暑い夏は、若めの熟成のものをシャンパンに合わせるのもお勧めです。
<シャンパン>
・ジャンラルマン キュベ レゼルヴ 1996年 \5985
お待たせしました。
ピノノワール種80%、シャルドネ種を20%使用。
洋梨など豊かな果実やミネラルの複雑な香り。
ふくよかでコクのある凝縮された味わいです。
・シャルル プジョワーズ(ハーフボトル) \2415
爽やかな泡が心地よい、白葡萄のみで作られた(ブランドブラン)
すっきりとしたキレの良いシャンパン。
■サヴォワとオーヴェルニュ/チーズに関わる人たちの意気込み <vol.1>
昨年の猛暑とは打って変わり、今年のフランスの高地は快適な涼しさでした。
山のチーズの季節は、フランス国民の熱狂する自転車レース
『ツールドフランス』に重なります。
夏のフランスを旅行すると、本当によく自転車を見かけます。
選手だけではなく「気分はレーサー」の男たちは山道をぐんぐんとかなりの
スピードで走っていきます。
(中には全然前に進んでいないおじいちゃんもいますが)
フランスの誇る険しい山岳ルートの近くは、澄んだ空気と緑いっぱいの草、
数え切れないほどのハーブ、高山植物。
そう大自然のチーズルートに近いのです。
今年はアボンダンスの農家や、山羊を1850mの高地でアルパージュさせて
シェーヴルを作る家族、フルムダンベールのフェルミエ(無殺菌乳にこだわり、
AOCはあえて取っていない)など、こだわりを捨てずに力強くがんばっている
人々に会いました。
【フルム・フェルミエ】
ミシュランタイヤで有名なオーヴェルニュ地方の中心地クレルモンフェランの
南東部にあるフォレ山脈。川に沿い、森を眺めながら50kmほど南下すると、
アンベールという古い町があります。この町の名前が、フルムダンベールの
名前の由来になっています。
有名なフルムダンベールという青カビチーズは、8世紀から作られている
歴史のあるチーズですが、現在の生産量は約7000トン/年。
そのほとんどが工場生産です。
しかしそんな中で、5軒の農家が年間約17トンのフルムダンベールを手作り
で製造しています。
訪れた農家は標高1400mの広い広い高地で放牧をしていました。
6月15日から9月15日までは最高の草花を与え、牛たちを存分に遊ばせます。
牛の種類は、現在約800頭しかいない地元のフェランデイズ種と、サヴォワの
アボンダンス種です。
聞くと、山岳地帯に強いアボンダンス種をサヴォワから連れてきたとの事です。
傾斜の緩やかなこの高地は、サヴォワの急斜面に比べ、足に負担が無く、
牛にとってかなり過ごしやすいのでは、と感じました。
この農家は、4人で牛の世話からチーズ作り、マルシェでの販売までやっていま
す。
無殺菌乳での製造なので、AOCを名乗のっていません。
チーズ名は『フルム・フェルミエ』 と呼んでいます。
作る数は1日に15個から20個。
長く熟成させるために十分に脱水しています。
ミルクの時点で添加する青カビも最低限に控え、ゆっくりとした繁殖を待ち、
カーヴで12ヶ月熟成。
十分に熟成させたチーズの醸し出す風味は格別です。
彼らは、8年前からここに放牧地を買い、牧草と牛とミルクと製造方法にこだわり
を持ってがんばっています。
マルシェで一週間に2回の販売と、近郊のレストラン、最近ではオーブラック高原
の山の上にある3星レストラン『ミッシェル・ブラ』にも出していると嬉しそうに言っ
ていました。
組織はAOCフルムダンベールと違い、かなりごっつい岩のような表皮に
覆われています。
表皮の香りは、森を散歩した時のような独特な湿った土のような香り。
中身はというと、カビの風味はやさしく、塩味もこなれています。
いつまでも続く甘いミルクのコクやナッツのような風味が残りました。
水分が少ないので普段のフルムダンベールのしっとり感はありませんが、
ボロボロした組織でも無くしっとりした感触でした。
彼らは、「実は、このチーズを美味しいと言う人ばかりではないんだよ。
かなり個性的だからね。」と。
色々なチーズがあり状態も様々。人の好みも千差万別。
それぞれが違っていることもチーズの面白さなのかもしれません。